kicchom’s blog(ほぼ彩風咲奈さん用)

宝塚歌劇の観劇記録と、彩風咲奈さんのことなど

何度でも観られる――雪組「ひかりふる路」

劇場で2回と、千秋楽のLVを観ました。

まだロスです。

前にツイートしたものに加筆修正しました。

 

タカラヅカでは既視感ありすぎるフランス革命ものの中でもかなり硬派だし、大劇場作品としてのスターシステム縛りはあるものの、よくぞここまで描き切ったと感動しました。生田先生渾身の作品。もし二幕物だったらおそらく群像劇になりえただろうと思うし、もしそうであったなら、あーさサン=ジュストやひとこル・バの最期や、カミーユ夫妻、ダントン夫妻の物語も観てみたかった。贅沢なリクエストだとは思うけど。

 

なにしろトップコンビの芝居、トップと二番手の芝居に厚みがある。だいもんこと望海風斗さんは、良い意味で重くてしっとり色気のある芝居に、滑らかに歌を乗せることができる人。今回は苦悩する姿、理想を追い求めてズタボロになる姿をこれでもかと見せてくれる、異例だけど最高のトップお披露目だったと思いました。

 

真彩希帆ちゃん、観劇した日は喉を労ってた日だったのにも関わらず、きいちゃんの歌の上手さと芝居心はだいもんと拮抗してて唸りました。全曲通して音域の広さを感じさせないところに凄みを感じます。


そして彩風咲奈さん。さきちゃんには、スチールやテレビ画面越しでは伝わらない迫力がある。二番手に昇格してすぐトップさんの添え物ではないタイプの当たり役が来た感があるし、ここんとこ役の幅も広がってることは間違いなさそう。だいもんとのがっつり芝居で、ぐんぐん演技が変わっていったのがわかりました。

千秋楽のダントン邸から処刑シーンまでは、忘れられない名場面のひとつ。まだ言葉にできないほど、思い出す度に心が震えます。そんな演技のできるだいさきは、オフとのギャップもたまらないですよね。余談ですが。

最初はダントンの声の大きさ、器の大きさを意識していたようにも見えたさきちゃんが、どんどん役を自分のものにしていく過程に出会えて本当によかった。あまりにもほれぼれしすぎて、なかなか観劇後の言葉が出てきませんでした。