2021年4月11日にあったこと(2)
「望海さんのお見送りですよね」
お隣さんは、ちょっと驚いたような顔でこちらを見てから、少しずつ色々なお話を聞かせてくれた。
詳しくは書かないが、今朝からの出来事、サヨナラ公演中の今日までのあれこれ、今日これからの話、もちろん花組時代からファンだというだいもんの話も。
私は今朝からの話を聞いて泣きべそをかき、お隣さんはこれまでの公演を振り返って目を涙でいっぱいにした。私がさきちゃんのファンだと言うと、次期トップの就任をとても喜んで寿いで励ましてくれた。
・・・
私たちの話が弾んだのは、雪組のトップ引き継ぎをする二人のファンだから、というわけじゃなさそうだな、と思った。
その証拠に、いつまでもずっとだいもんとさきちゃんの話をしていたわけではなく、OGさんから新公学年の生徒さん、他組の公演や演出家の先生の話題まで、いろんなことを本当に楽しくお話しした。まるでいつも一緒に観劇しているヅカ友かと錯覚するほど。
私たちは、ただただ「宝塚が好き」なんだ。
さきちゃんは、「ファンは彩風咲奈を写す鏡」だと言った(カフェブレで)。
そうか、これが望海風斗さんを長く応援してきた方なのか。今思い出しても、まだ涙が出てしまう。素敵な方だった。大千秋楽フィルターだと言われてもいい。劇場の外でもこんなに素晴らしい思い出をいただきました。
望海風斗さん、お隣のお姉さん(たぶん同世代だけど)、本当にありがとう。
「私、今日のこと日記に書きますね」と言ってくれたので、私も絶対に忘れたくなくてここに書かせてもらいました。仕事以外で自分のために文章を書くのは久しぶりでしたが、思いのほかスラスラ書けて驚きです。